この作品は、アンジェリーナ・ジョリーさんが、約10年前に国連難民高等弁務官(UNHCR)の
特使として初めてボスニア・ヘルツェゴビナを訪問した際、難民キャンプに収容されていた
被害女性から直接聞いたことが基になっているそうです。
この映画を見る人は、一組の男女のたどる数奇な運命を通じて、民族間の紛争が
いかに人々を悲惨な状況に陥れ、傷つけるかを見ることになります。
敵同士となってしまった恋人たちの深い愛に加えて、本作品を制作する動機となった
ジョリーさんの問題意識に思いを馳せていただければと思います。
第8代国連難民高等弁務官・国際協力機構(JICA)前理事長 緒方 貞子